新型コロナウイルスの感染拡大で国内の色々な産業がダメージを受けました。職種としては営業の多くは人と接する仕事でもありますので、この数か月は中々活動もままならない状態であったと思います。
今後、「withコロナ」と言われる時代に、新しい生活様式を求められていく中で活路が見いだせるのか不安を抱いている人も多くいると思います。
転職される場合、今まで営業職だから今後も営業職でと考えていますか？現在営業職の場合にその会社で今後も営業職を続けようと考えていますか？
BtoB向けで且つ経験した範囲で書いていますので、必ずしもこの記事を読まれた方の状況と現在のご自身の営業スタイルが合わない場合もありますがその際はご容赦ください。
営業で得られるスキル
業種によって、営業のスタイルは様々だと思います。どんな業界にしろ、その分野の商品知識は身に付きますが、それはその会社にいるか同じ業界で転職するかしない限りは維持できないものになります。
所謂セールストークについては、どこに行ってもある程度は経験者の方がアドバンテージはあると思います。人と話すことという基本的な対人スキルになるので、知識がないなりにも話をすることは出来なくはないと思います。
プレゼンをする機会も比較的多いのではないかと思いますが、スライド作りからコンペのプレゼンまで行えるプレゼンテーションスキルも身につけられるのではないでしょうか。
長年営業をしているのであれば、名刺の数もものすごい数になっていると思いますが、そこには人脈も出来上がると思われます。
簡単にまとめると下記の4つはある程度どの業界の営業でも身につけられるものではないでしょうか。
- 商品知識
- セールストーク
- プレゼンスキル
- 人脈
コロナを通して見えたこと
この数か月間、緊急事態宣言下では、クライアントも会社に出社していないことが多く、顧客訪問をするという機会は失われたわけですが、その中でも最低限の事業継続をしていく中で、今までと何が異なってきたでしょうか。
まず商談が対面からWebや電話に切り替わったと思います。とくにルートセールスや継続案件などの場合、顧客との関係性もある程度は成立していることもあり、SkypeやZoomなどのWeb会議ツールでも顔の見える営業活動は成立したと思います。
アナログな言い方ですが、訪問したほうが顧客との距離は縮められます。それは間違いないでしょう。Web会議だとどうしても要件だけを進めることになりがちですが、対面であれば必要かどうかは置いておいても雑談でコミュニケーションは図ることが出来ます。
また、新規提案などについては、どうしても初めての説明内容であったりするため、込み入っている場合は対面の方がやりやすいと思います。同様に、新規開拓の場合は初対面でいきなりWeb会議を設定してもらえることは中々ないのではないでしょうか。
アフターコロナで変わる環境
営業を数多く抱える業種では、この数か月の営業活動停止もしくは自粛の中で、本当に必要な営業活動に対する人員数は見直されることになります。この期間に営業活動を自粛もしくは縮小しても成り立つ部分を精査し始めます。
また、営業が勤務していた営業所などのオフィスも100%はなくならなくても、統廃合などをして省スペース化の検討に入ると想定されます。東京や大阪に集中しているオフィスの必要性は間違いなく問われることでしょう。
今までは出張含め交通機関や車などでの物理的な移動に認められてきた経費は、Webでの営業活動のための費用に転換されていくことと思います。出張がいかに不要だったかと思う業界も少なからずあるはずです。
営業職に未来はあるか？
BtoBの営業をしている立場からすると、業種によるので断言はできませんが、業界によっては営業という職種は大幅に削減されることになるのではないでしょうか。もちろん、雇用を守るという経営者の視点で考えるのであれば、目の前の仕事がなくなるわけでないかもしれませんが、私のような40代の営業職があと20年営業を続けられるかと言えば、もうそのイメージは持っていません。業種によってはもっと短いスパンの中で、AIやWebツールに置き換わっていくと予想します。
コロナを通して、決定的に働き方が変わってしまったため、営業活動もそれに合わせたツールや方法論が出てくると思いますので、その時その時の流れに乗っていく必要があります。そのツールや方法論が確立されていく中で、営業という「人間」が必要とされないかもしれません。
営業は成果が分かりやすいので、上手にはまればやりがいや達成感も大きいと思います。ただ、そのサイクルの中で流されずに資格を取る、違う道を模索してみる、という並行稼働が出来れば転ばぬ先の杖になるのではないでしょうか。